かとのぼのマイコード・マイライフ

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藤田田の「ユダヤの商法」

ユダヤの商法(新装版)

藤田田の「ユダヤの商法」を読んだのでその感想です。

最強の商人ユダヤ人から学ぶ

本書は、1972年に刊行された本の復刻版です。

藤田田は、日本マクドナルドを立ち上げた伝説のビジネスマンですが、その本人が成功した要因について書いています。

そして、その成功要因が、ユダヤの商品たちが行ってきた商売に対するスタンス「ユダヤの商法」だというのです。

ユダヤの人は人口は日本人よりも少ないのに世界の経済を掌握しており、それができるのが5000年の歴史とその中で彼らが気づいた商売の鉄則なのです。

ここからは本書を読んでいて特に気になった点をまとめておきます。

78対22の法則

ユダヤ商法では、宇宙の大法則があり、それが78対22の法則です。

世界のあらゆることがこの比率になっているそうです。

富の所有も78対22になっているのです。

そして商売では22の方を狙うのです。

これは、パレートの法則と一致します。

パレートの法則は19〜20世紀に提唱された理論ですから、それを経験則で数千年前から導いていたユダヤ人の数字の強さには驚かされます。

女を狙え

「ユダヤ商法に商品は二つしかない。それは女と口である」…中略…これは『ユダヤ商法4000年の公理』なのだそうだ。しかも『公理であるから証明は不要』なのだという。

簡単にいうと、お金を使う決裁権を持つのは女性だから、ある程度の商売のセンスがあるなら女性の財布を狙った商売をせよ。ということです。

口を狙え 

ユダヤ商法の第二の商品である『口』は、凡人でも、凡人以下の才能しかない人でもできる商売なのだ。『口』ーつまり、『口に入れる物を取り扱う商売』のことである。

人の口に入るものは必ず消費されるため、儲かるということです。

極めて異質な本

そのほかにも沢山勉強になる内容がありました。

私が感じたのは、この本はかなり異質だということです。

思想の潮流って必ずあって、どうしても発想の根元は同じようなところから来るので、ビジネス書を読むと似通った話をいろんな角度から語っている場合が多いです。

ところが、この本の語られている成功の法則は他のビジネス本にはない雰囲気を感じました。

それはもちろん1972年に書かれた本で古いというものがありますが、それ以上に藤田田という人間の器の大きさゆえの気がしました。

また、私がこの本の内容を異質な感じに受け取ったのは、一般人レベルでは藤田田の思想が引き継がれてはいない可能性が高いということですから、かなり日本の損失のような気がしました。

私はあと4回ほど少なくとも読み込んでみようと思います。