かとのぼのマイコード・マイライフ

個人開発者かとのぼのプログラミングと雑談のブログです。たまに読書と銭湯も

旅行は自分で楽しくするもの【旅行する時はその土地に関係した本を読むと楽しさが10倍アップする】

口語訳 遠野物語 (河出文庫)

気軽な旅行は気分転換にもなるし、人生に彩りを与えてくれるのでどんどん行った方がいいと思います。今回はそんな旅行を自分のちょっとした工夫でさらに特別なものにしようという記事です。

旅行でオススメはその土地に関する本を読むこと

僕がオススメしたいのが、旅行先を決めたらそこに関連する本を一冊読むというものです。これは、観光ガイドは除きます。

海外だったら、その国に関する本や、その国の小説などです。

国内なら、その地域で生まれた作家だったり、歴史の本などです。

体験や経験は、受動的な刺激より能動的な刺激の方がインパクトが強いです。ツアーでガイドに全て案内されて回る旅行より、自分でプランをたて、行動するオリジナルの旅行の方が思い出が深くなります。

これに加えて、その地ゆかりの本を読めば、何かの拍子でその本が取り上げられた時には旅行のことを思い出せますし、逆に旅行した土地の特集などを見たら本のことを思い出します。

これが後々とてもいい思い出になるのです。

また、旅行している最中も、「あ、この場所小説で読んだ」とかとても興奮する体験ができます。

今回は一つだけ、国内で個人的にオススメな観光地と書籍を紹介します。

「岩手県遠野」と、「遠野物語・山の人生」

国内旅行で、かなりマニアックですがオススメなのが、岩手県の遠野地域と、柳田国男著の「遠野物語・山の人生」の組み合わせです。

岩手県といえば、東北地方で、大変大きな県です。誰もが知る有名な作家ですと宮沢賢治がいます。

遠野は、岩手の内陸に位置しており早池峰山(はやちねさん)という神秘的な山が至るところから見えます。自然が豊かで、冬は厳しいですが、夏は緑が本当に綺麗なところです。

さて、なぜ僕がこの場所を推すかというと、柳田国男の「遠野物語」は、この地に伝えわる民話をまとめたものであり、遠野はその名残りを感じることができる場所だからです。

遠野物語 - Wikipedia

『遠野物語』(とおのものがたり)とは、柳田國男が明治43年(1910年)に発表した岩手県遠野地方に伝わる逸話、伝承などを記した説話集である。 遠野地方の土淵村出身の民話蒐集家であり小説家でもあった佐々木喜善より語られた、遠野地方に伝わる伝承を柳田が筆記、編纂する形で出版され、『後狩詞記』(1909年)『石神問答』(1910年)とならぶ柳田國男の初期三部作の一作。日本の民俗学の先駆けとも称される作品である

本書を読んでまず最初に驚くのは、語られる物語の多様性です。カッパの登場する話から、おしら様という不思議な神様の話から、本当に様々な民話が語られています。(ちなみに遠野のカッパは体の色が赤いらしいですw)

そして、実際に遠野に訪れてもっとも驚くのが、この物語に出てくる地名や場所が、それぞれとても近いのです。頑張れば自転車で回ってしまうことができるくらいの範囲に、遠野物語で語られた物語の場所が収まっています。

これがなんともいえない、不思議な感覚を与えてくれます。

昔の人が、今の私たちの生活圏とは違いクローズトな世界で生きていたんだという事実。そして、そこで生活する人々の中にあった常識だったり、恐怖、諦観、確かに何かが存在した感覚を受けました。

このように、実際の地を回りながら、昔の人々の想像力や、コミュニティの在り方などに思いを馳せることになるでしょう。

正直、刺激的な観光地ではありませんが、自然が大変素晴らしいですし、のんびりと本を読んだりしてゆっくり過ごすには最高の場所だと思います。

旅行を楽しくする方法についてまとめ

ちょっと他の人がやらない旅行だと思います。今回は遠野に注目してご紹介しましたが、こういったその土地にまつわる本は他にも沢山あります。その土地で生まれた小説家の本を読めば、それだけで素敵な思い出が増えることでしょう。気軽で人任せの旅行が流行っている中、あえてちょっと変わった旅行もいかがでしょうか? 

 

関連記事:

www.katonobo.com