調べ物にはレファレンス協同データベースを利活用しよう【マニアックでディープな資料や書籍、出典情報を探す】
調べ物がディープでインターネット上で見つからない時や、出典や欲しい情報が書かれている本を知りたい人はレファレンス協同データベースを活用すれば探している情報がわかるかもしれません。
調べ物のためのデータベース
レファレンス協同データベース(レファ協)をご存知でしょうか?
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築する、調べ物のための検索サービスです。
公共図書館、大学図書館、専門図書館等におけるレファレンス事例、調べ方マニュアル、特別コレクション及び参加館プロファイルに係るデータを蓄積し、並びにデータをインターネットを通じて提供することにより、図書館等におけるレファレンスサービス及び一般利用者の調査研究活動を支援することを目的とする。実験を経て、2009年4月に本格事業化された。
簡単に言うと、日本でおそらく一番物知りな集団である全国の図書館とその関係者が協力して運営している、調べ物のための検索サービスです。中心は国会図書館です。
全国から寄せられるレファレンスに関する質問に、全国の司書さんが回答してくれます。
よくこんなこと調べられるな…と感心してしまう内容がたくさんあります。
例えば、こんな質問がありました。
日本にIT技術者は何人いるのか。 | レファレンス協同データベース
質問:日本にIT技術者は何人いるのか。
回答:
①e-stat 政府統計の総合窓口
「平成27年度国税調査 抽出詳細集計(就業者の産業(小分類)・職業(小分類)など) 」より
表番号:00900「職業(小分類),年齢(5歳階級),男女別15歳以上就業者数及び平均年齢(総数及び雇用者)
(単独世帯の有配偶者及び自衛隊営舎内居住者の単独 有配偶者-特掲)」
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003209883
・システムコンサルタント・設計者 564,610人
・ソフトウェア作成者 260,230人
・その他情報処理・通信技術者 176,120人 合計 1,000,960人
②『IT人材白書 2018』IPA独立行政法人情報処理推進機構(調査年:2017年)
https://www.ipa.go.jp/files/000065944.pdf
p.19「図表1-2-8 IT人材の総数推計」
IT 企業IT 人材(IT 提供側) 912,000人
ユーザー企業IT 人材(IT 利用側) 284,000人 IT 人材数合計 1,196,000人
③『科学技術白書』 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/kagaku.htm
世界の科学技術者・研究者と日本の比較ができる。
(いずれも最終確認:2019/03/31)
だいたいIT人材は100万人くらいのようです。
このように、引用先のURLから引用した情報のページ数まで回答してくれています。まさに至れり尽せりです。
インターネットでは探せないディープな情報にアクセスできる
図書館の司書さんのリサーチ力は凄いですね。
インターネットの情報というのは、どうしても深いところまで検索しきれないことがあります。また「ソース(情報元)」が曖昧である場合が多いので信ぴょう性が低いことがあります。レファ協はそう言った悩みを解決できる可能性があります。
レファ協に寄せられる質問は真面目なものからヘンテコなもの、簡単な質問からマニアック質問とバリエーションに富んでいます。
そして、その質問に答えてる人たちの知識と検索能力はちょっと変態レベルです。まさにプロですね。
ぜひ図書館での調べ物やインターネットではたどり着けなかった情報を探したい時に活用してみてください。