モーニングページを始めよう【効果とおすすめの方法|体験談】
モーニングページは自分で蓋をしてしまった創造性を回復させたり、心の安定や気持ちの整理に効果的なエクササイズです。
この記事ではモーニングページの概要説明と実際に得られる効果を紹介します。
モーニングページをうまく活用して本当の自分の気持ちに気付いたり感情を整えて心をキレイな状態に保ちましょう。
モーニングページとは?
皆さんはモーニングページを知っていますか?
モーニングページは、朝起きたらノート3ページ分の文章を心に浮かぶままに書くというシンプルなエクササイズです。
もともとはアメリカの有名な脚本家「ジュリア・キャメロン」が、脚本家や写真家や小説家など、創造性が求められる職業のクリエイティブな人たち向けに考案したエクササイズの一つでした。
Morning Pages | Julia Cameron Live
このエクササイズがクリエイターのみならず「人生に悩んでいる人」や「本当の自分のやりたいことを見つけられない人」、「今の自分を変えたい人」にも効果が大きく世界中で反響があったため、彼女は書籍として販売しました。
それが「ずっとやりたかったことを、やりなさい」です。
モーニングページは、この本のメインのエクササイズである「アーティストデート」と並ぶ二大テーマとなっています。
人は、何も考えないよう意識しても心にいろんな感情と言葉が浮かんできます。
モーニングページでは、その心に浮かんでくる言葉を片っ端からノートに書いていきます。
このエクササイズを行うと様々な心と体にプラスの効果が得られます。
モーニングページがやっていることは瞑想と似ています。
実際、ジュリア・キャメロンも「モーニングページは何かを考えて書くのではありません。あなたの心に浮かぶ何かをそのままをノートに書き写す作業です」と述べています。
最初慣れないうちは「何も書くことない」と焦るかもしれませんが、慣れると脈絡がない文章が溢れてきて3ページ分(1200文字)くらいはすぐに埋まってしまいます。
私は朝起きたらこのモーニングページをパソコンで書いていますが、今ではモーニングページを知らなかった頃に戻れないくらい自分にとって必要不可欠な時間となっています。
モーニングページの効果
モーニングページを行うことで期待できる効果についていくつか紹介します。
気持ちの良い朝を始められる
どんなに眠くても、モーニングページを書く姿勢をとり心に浮かんだ言葉を書いていくと心がしっかりと定まってきて、素晴らしい一日が始まる朝の予感を感じることができます。
前向きになれる
心のどこかで不安に思っている心配事やその日にやらなきゃいけないことが整理されて、一日の行動がスッキリと明確になります。
こうなると、不思議と心がポジティブになります。
文章にして書き出す。こんな簡単な方法なのに、本当は自分が何に悩んでいるかがハッキリと整理することができます。
気持ちがスッキリし心が綺麗になる
モーニングページを解説している本「ずっとやりたかったことを、やりなさい」では、モーニングページのエクササイズを「脳の排泄」と表現しています。
頭に浮かぶ言葉を全く手直しせずに浮かんだ通りにそのまま書き連ねることが、脳に良い効果があるようです。
私たちが文章を書く場合は、多くは誰かに見られる前提があり、しっかりと考えて推敲した文章が求めらます。
しかし、モーニングページは誰にも見せるものではないので脳からストレートに文章に落とし込みます。
フィルターを通さずに自分の本当の心と言葉がダイレクトに繋がれます。
この効果が大きく、モーニングページを行なった後はとてもスッキリします。
書いた文章は自分でさえも読み返す必要がありません。誰もいない山に向かって大声で何かを叫んでいるようなものです。
自分の本当の気持ちに気づける
モーニングページを続けると、気づかないうちに自分で自分に嘘をついて欺いていることとがあるんだなと気づけます。
例えば、自分の中では大問題だと思って心配していたことが、モーニングページだと2行くらいしか書かないで答えまでたどり着いていてあっさりと書けてしまうことがあります。
逆に、思いもしなかった別の問題点が突然モーニングページに顔を出すことがあります。
脳は無意識にいろんなことを処理していると言いますが、モーニングページは心の深層心理にダイレクトに繋がるので、思いがけない自分の本当の気持ちを発見できます。
モーニングページの具体的な方法
それでは、実際にモーニングページを行う方法についてみてみましょう。
用意するもの
ノート1冊と文章を書くためのペンを用意しましょう。パソコンやスマホでも大丈夫です。
モーニングページに必要な道具はほとんどありません。
これがモーニングページの優れた点です。ノートと、言葉を書くためのペンだけで事足ります。
また、現代ではノートやペンではなく、文字を打てるパソコンやスマホ(スマートフォン)でもモーニングページを書くことができます。
手書きでなくては効果がないという主張もありますが、私が実際に数年モーニングページをやっている経験から言うとノートへの手書きでもパソコンへの入力でも効果に差はありません。
むしろ、スマホやパソコンに慣れている人はタイピングやフリック入力の方が文字の打ち込みが早く、より頭に浮かぶ言葉をそのままに書くことができます。
ノート3ページ分が埋まるまで言葉を書く
モーニングページでは、ノート3ページ分の空欄を言葉で埋めます。
何も言葉が浮かばない場合は「言葉が浮かばない」でも良いからとにかく埋めましょう。
パソコンやスマホでモーニングページを書く人の目安は1,000文字〜1,200文字です。
なぜなら、ノート3ページ分は日本語の文字数で言うとだいたい1000文字から1,200文字だからです。
最初は難しいから時間で区切ったり無理せずに行う
とはいえ、いきなりノート3ページ分を文章で埋めるのは大変です。
普段から文章を書くことに慣れている人ならともかく、普通の人は1ページを埋めるのも一苦労です。
最初は無理に埋めようとする必要はありません。
その場合は「今日は15分モーニングページをやろう」と、モーニングページに使う時間をあらかじめて決めて取り掛かる方法がおすすめです。
決めた時間がきたら今日はそこまで。この方法なら永遠にノートを埋めるために悩む必要はありません。
大切なのはモーニングページという行為と得られる効果なので、焦らずに少しづつ慣れる気持ちでやりましょう。
朝起きてすぐの時間でモーニングページに取り掛かる
モーニングページはいつもより少し早めの時間に起きて取り掛かるのが一番効果がある方法です。
なぜなら、朝起きたばかりが自分の心に一番素直な時間帯だからです。朝起きてまずモーニングページを書き始める習慣がつけばベストです。
ただし、朝は忙しくて時間が取れない人もいるでしょう。
そんな人は無理に朝にモーニングページを書こうとしなくて大丈夫です。モーニングページを書くのはお昼でも夜でも寝る前でも効果があります。
ただし気をつけないといけないのは、決して日記のように今日起きた出来事を書いたり、その日一日の感想を書かないようにすることです。
モーニングページは日記とは異なります。
モーニングページには自分の心に浮かぶ言葉を書き写すのであって、日記や日報のようなその日の報告や自分の外部の出来事は書かないのです。
朝以外の時間に書くとこの罠に陥りやすいので注意が必要です。
最初の8週間は読み返さない
モーニングページを始めた最初の8週間は過去のモーニングページを読み返さないようにしましょう。
これはモーニングページが日記とは違い、心に素直になることを目的としているためです。心の棚卸しが完了し自分の気持ちや創造性が取り戻せてきた時に初めてモーニングページを読み返す意味が生まれます。最初の8週間(2ヶ月)は自分の心の声を聴くことに集中をしましょう。
私のモーニングページの体験談
私はモーニングページを初めてもう1年以上になります。
出会ったきっかけは誰かのブログだったと思います。モーニングページのやり方と効果を見て興味を持ちました。
もともと私は、何かに行き詰まったり問題が重なるとパソコンのメモ帳に問題点や焦りを感じている理由などを書き出して内容を整理するクセがありました。
このメモ帳への書き出しを行うと、不思議なことに自分が思っていたより事態はシンプルだったり、解決方法がある問題だと気付いて頭の整理ができました。
紙に書き出す行為が問題点の整理に役立つことは実感があったため、それを習慣化し、自分の心の棚卸しをするモーニングページの方法はかなり効果がありそうだと思ったのです。
最初の1週間は書くことが浮かばなかった
ブログを読んだ後、早速ノートを買ってモーニングページをはじめました。
しかし、モーニングページを書こうとしても、何を書いていいのかわかりませんでした。
何も浮かばないときは「何も浮かばない」と書きなさいとジュリア・キャメロンが本に書いていますが、モーニングページをはじめた最初の1週間はまさにこの状態でした。
その時に、なんて自分は自分のことがわからなくなっていたのだろうと愕然としたのを覚えています。
その当時の私は社会人になりすでに数年たち、毎日の生活をこなすのが精一杯で自分の気持ちがよくわからなくなっていたようでした。
徐々に自分の心に正直になっていく
最初の1週間は拷問のように辛くて、モーニングページをもう辞めてしまおうかと思いましたが、最低でも1ヶ月は続けてみようと思って続けました。
すると、1週間を過ぎたあたりから急に言葉が浮かぶようになりました。それはもう洪水のように溢れてきて、文字を書く手が間に合わないくらいでした。その当時のモーニングページは文字が汚すぎてよく読めないくらいです。それくらい心に浮かぶことをノートに書き写そうと必死でした。自分でも驚くような文章が心から出てくるのは驚きでした。「こんなこと自分は考えていたのか」「この経験をまだ引きずっていたんだな」と意外な気持ちを知り、驚くと共にすごくさっぱりした気持ちになれたのを覚えています。
今はだいぶ落ち着きましたが、当時はすごい衝撃と発見の連続でした。
無理しない自分のリズムで継続する
現在は、ノートではなくパソコンでモーニングページを入力しています。入力する時間も朝ではなく、仕事の合間や隙間時間を使って書いています。
モーニングページは慣れてしまえば、どんなタイミングでも書くことができます。慣れないうちは朝が効果的ですが、結局大切なのは自分の心を開くモードになりその感情に耳を傾けることなのです。
今ではモーニングページの習慣は私にとってなくてはならないものとなっています。
モーニングページを継続しよう
モーニングページは始めたその日にすぐに効果が実感できるものではありません。
自分の感情を表したり発見するには継続が大切です。
モーニングページを習慣化するようにしましょう。
具体的には、モーニングページを書く時間を毎日決めて、ルーティン化する方法がおすすめです。
朝早起きができる人は朝起きてすぐの30分をモーニングページの時間に当てましょう。
通勤時間の電車で書くのも効果があります。
仕事終わりの喫茶店で休憩中に書く。
お昼休みの15分にスマホを使って書く。
このように、自分の生活サイクルの中でスキマ時間を見つけてモーニングページを書くルーティングを作りましょう。
ルーティン化できれば、すぐにモーニングページを書くモードに入れるようになるので思いついた時に書く場合よりモーニングページの効果が出やすくなります。
ぜひモーニングページを習慣化して自分の心を綺麗に保ち、毎日を楽しく生活しましょう。